ラルク好きの病弱主婦が綴る、日々や過去のコト。現在旦那と別居中。

  colorfulな輝きのナビゲーター   トップページ > 20080503  

つわりと夕飯

2008 - 05/03 [Sat] - 10:21

2002年 秋

どうしてこんなにこだわるんだろう。
ご飯を作ってあげられない事、掃除もまともに出来ない事に苛々して悲しくなる。
家事をもっとしっかりしたいという気持ちが強かった。
何もしていない、何も出来ない。

自分でも分からなかった。
そんなに自分の良いところをけいちゃんに見せたい訳じゃなかったのに。

母親が言った。
「旦那様は疲れて帰って来るのだから、帰ってきていつも流月の具合が悪いんじゃ、あまり良い気がしないだろうよ。多少は無理しても、笑顔で迎えてあげなきゃね。」

分かってるよ。
私だってそう思うよ。
だけどこの吐き気の中笑う事なんて出来ない。
それにけいちゃんは私の事も子供の事も理解してくれようとはしてくれないのに、何故私ばかりけいちゃんの事を考えてあげなきゃならない?
私が笑っていようが、泣いていようが、けいちゃんは気付きもしないんだから。

私は結婚してこんなに生活が変わったのに、けいちゃんは同じ時間に仕事に行き、同じ時間に帰ってきて寝る。
何も変わっていないじゃない。

私だって働いていれば、まだまだ稼いだのに。
今頃笑って皆とご飯を食べたり、買い物に行ったり、カラオケに行ったり・・・。
もう何も出来ない。
出来なくなってしまった事ばかりが頭に浮かぶ。

けいちゃんが帰ってきてからは、隠れて吐いた。
テレビに夢中になっているのを確認して、それまでは必死に我慢して、やっとトイレに駆け込む。
時々どうしても我慢出来なくなると、けいちゃんは凄く動揺して、心配してくれるようだったけど、またすぐテレビを見て笑っている。

私から口を開かなければ始まらない会話。
私が口を閉じるとすぐ終わってしまう会話。

疲れる。
つまらない。
悲しくなる。
苛々する。

けいちゃんと話すと余計に孤独を感じた。

いない方が納得出来るんだ。
いないのだから、話しようがないもの。
いるのに、話せない。
満たされると期待出来るのに、満たされない心はとても冷たい。
二人でいる方がずっとずっと孤独だった。

期待しては話しかけ、すぐに裏切られる。
口を開いた事を後悔する。
でもやっぱり期待して話しかけてしまう。
私にはけいちゃんしかいなかった。
周りに一人しかいないなんていう経験が初めてだった。
いかにいままで私の周りには沢山の人がいたのか思い知る。
幸せな事だったんだ。
という事は今は幸せじゃないんだろうか。

結婚して、妊娠して。
誰もが憧れる事なのに。

それでも、夕飯を作りたかった。
匂いですぐ吐いてしまうから、マスクをして、ご飯は換気扇の下で炊いた。
5時間かけて作ったビーフシチュー。
「どう?」と聞くと
「こんなもんじゃない?」とそっけない返事。

「5時間も煮込んだんだよ?」
「へぇ〜・・・。」

トイレとキッチンを往復して、やっと出来るご飯。
けいちゃんは沢山食べた。

一つけいちゃんの知らなかった事に気付く。
私は大皿に盛る事が多かった。
二人だし、ある程度は取り分けて食べて貰った方が、盛り付けも洗い物も楽。
しかし、けいちゃんは取り分ける事はしない。
出された物は全部自分の分だと思うようだ。

ご飯と味噌汁と、おかず5品。
そのおかず5品はけいちゃんが食べるので、私はご飯と味噌汁のみ。
何を作っても、何品作っても同じ。
無理してでも、自分で食べようとする。
そして「食べ過ぎてお腹が痛い」と言う。

2人で食卓を共にし、それが奇妙な光景だと思わないんだろうか?

一度ありえない量を出してみた。
さすがに少し残した。
「明日食べるから冷蔵庫に入れておいて。」
この日も私はご飯と味噌汁で終わった。

けいちゃんはどんどん太っていった。
毎日3〜5人前は食べているのだから当然だ。
皆に「幸せ太りなんじゃない?」と言われていた。
私には「流月ちゃんはつわりで痩せていくわね。」と。
つわりだけではないと思うのだけど、そんな事を言える立場じゃなかった。

時々けいちゃんは聞いた。
「流月、食べないの?」
そう言われて目をやると、必ず一口分もないおかずが残されている。
大皿の片隅に残された・・・残されたのか、お皿に付いてる程度の物なのか。

けいちゃんは私がこう言うのを知っているのだ。

「食べちゃっていいんだよ。」

もしかしてけいちゃんは私を一人の人間として見てくれていないんじゃないだろうか。
そう思うようになった。
食べ物を分け合うなんて、人間として最低限の事で当然という言葉すら大袈裟に思うのだけど。
それとも、「どうせつわりで食べられないだろう」と思っての事だろうか?
吐き気と闘い、何時間もかけて作った夕飯。
この虚しさはなんだろう。

私はともかく、お腹の赤ちゃんは足りている?
けいちゃんが赤ちゃんの成長を願っていないのではないかと思えてるくる。

でもまだ「私も食べたいんだけど」なんて言える間柄じゃなかった。
言いたい事は全部我慢した。

次の日の日中、前日の夕飯を思い出しては、また涙が流れる。
そして夕方、それを堪えてまた夕飯を作るのだ。


 | HOME | 

プロフィール

流月

Author:流月
小学生の頃から続く頭痛。
どことはなしに体が弱いのですが、結婚後鬱病になってしまいました。
後にパニック障害発病。
不安神経症や、解離性障害にもなりました。
結婚前はキャバクラ嬢。
現在は専業主婦で一児の母です。

好きな物
LArc〜en〜Ciel 
HYDE
浜崎あゆみ
倖田來未
音楽 ヨガ アロマ 癒しに関する事
お裁縫をしたい今日この頃。
コメントはお気軽にどうぞ♪

最近の記事

最近のコメント

月別アーカイブ

カテゴリー

ランキング

カレンダー

04 | 2008/05 | 06
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

LArc〜en〜Ciel

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

BlogPet

清春

お気に入りブログ

Amazon商品一覧【新着順】

ドラゴンボール

ブログ内検索

By FC2ブログ

QRコード

QRコード

ブロとも申請フォーム